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コラム トラリピ 投資

改善シミュレーション(トラリピの評価損益(マイナス)を減らす)(2019年11月)

評価損益のマイナス、デカくない?

現状の私のトラリピの問題の一つに、

評価損益(マイナス)の金額が非常に大きい。ということがあります。

原因はいろいろあると思うのですが、

  • FXが下手だったこと。
  • 2011年からやっているため、過去のポジションが合わさり、ポジションがごちゃごちゃしている。
  • 損切りをしたくない。という個人的な感情からズルズル来てしまった。

あたりが主な原因だと考えています。

今回は、今後の対応として、すぐに損切りした方がいいのか、それとも粘って現状維持し、しかるべき時(利益が出る時)に決済した方がいいのか、検討していきたいと思います。

 

 

現状

現時点での評価損益は、以下の通りです。(2019年11月1現在。単位:円)

評価損益はポジション分とスワップ分にわかれています。

ポジション スワップ 評価損益合計
-4,740,505 +1,765 -4,740,740

 

トラリピでFXをする場合のダメな例の典型なのではないかと思います。お見せするのも恥ずかしいです。。

 

現状の良くないポジションとは?

まず、現状の良くないポジションとは何なのかを設定する必要があります。

マネースクエアのポジションサマリより抜粋した、評価損益の通過ペア内訳は以下の通りです。(2019/11/1時点)

通貨ペア 評価損益(円)
USD/JPY -440,075
EUR/JPY -35,528
AUD/JPY -3,846,145
AUD/USD -50,040
NZD/USD -294,648
CAD/JPY -21,046
TRY/JPY -53,258
-4,740,740

これを見たらもう、良くないポジションは、AUD/JPYだとすぐにわかりますね・・・(汗)

というわけで今回は、内容を絞り、AUD/JPYのポジションをどのように整理するかについての検討とします。

 

AUD/JPYでの保有ポジションは約180個。すべて買いポジションです。通貨数は1000通貨~10000通貨までいろいろあります。

その中で良くないポジションは、「AUD/JPY 85.08 よりも高値での買いポジション」とします。

 

AUD/JPY 85.08をラインとした理由

現在、私のトラリピ設定では、トラリピハーフアンドハーフでの設定がメインとなっています。

設定する際に、AUD/JPYの過去の最高値と最安値より、買いと売りの境目のラインを85.08と決めしました。

ですので、85.08より下で買ポジションを保有しているのは問題なしと判断しています。

実は、AUD/JPYの過去の最高値と最安値より平均を計算し、だいたいの中央の値を確認すると、81.40くらいだったのですが、いろんなサイトを参考にした結果、85.08としました。

 

 

検討内容

検討内容は大きく2つあります。

  • 良くない(現在の損失が大きい)ポジションを決済。証拠金率を上げる
  • 現状を維持し、目標(自分の理想)のポジションになるように近づけていく

まずはじめに、結論(私の方針)を書いてしまうと、

現状を維持し、目標(自分の理想)のポジションになるように近づけていく。

になります。(これにプラスアルファの動きもかけて行く予定です)

 

どうしてこの結論になったのかは、後ほど説明したいと思います。

まずは、各検討内容について説明します。

 

良くない(損失が大きい)ポジションを決済。証拠金率を上げる

ここでは、AUD/JPYのポジションについて以下の3つを検討します。

  • (a) 良くないポジションの基準を決め、すべて決済する。
  • (b) 良くないポジションに加え、マイナスが大きいポジションも決済する。
  • (c) とにかくすべて決済する。

さらに、(a)、(b)、(c)を実行した場合、今後も今までの損益額が続くと仮定して、決済した額(マイナス分)をどのくらいの期間で取り戻すことができそうかについても計算します。

 

現状を維持し、目標(自分の理想)のポジションになるように近づけていく

この方法については、以下の2つについて確認します。

  • (d) 現状だと、どこまでの為替変動に耐えられるのかを把握する。(高値、安値ともに)
  • (e) このまま耐えていくと仮定して、現状の利益額のまま推移していくと、証拠金維持率、評価損益の額はどのように推移するのかを計算し数値で示す。

(d)、(e)については、ロスカットしないのではないかという甘い認識のもとではありますが、計算により数値で示します。

では、それぞれの方法について早速検討を始めましょう。

 

良くない(損失が大きい)ポジション決済。証拠金維持率を上げる

この方法は、先に説明した通り、AUD/JPYのポジションについて次の3つを検討します。

  • (a) 良くないポジションの基準を決め、すべてを決済する。
  • (b) 良くないポジションに加え、マイナスが大きいポジションも決済する。
  • (c) とにかくすべて決済する。

まず、(a)、(b)、(c)を実行した場合の結果を示し、

その後、これまでの平均値レベルの損益額が続くと仮定して、決済した額(マイナス分)をどのくらいの期間で取り戻すことができそうかについても計算します。

 

(a)良くないポジションの基準を決め、すべてを決済する

先に説明したように、AUD/JPYで、85.08より高値での買いポジションを決済します。

トラリピシミュレーションで実施しました。

<トラリピシミュレーションの操作>

操作は、

「ポジションを決済してみる」を選択し、AUD/JPYの85.08より高値の買いポジションを決済(買いポジションなので、「売」にして決済する。)

という内容を行っています。

 

結果は、

項目 現状 決済後
評価損益額 -474万円 -340万円
証拠金維持率 333% 362%
レバレッジ(参考) 7.50倍 5.62倍

となり、少し効果が見られました。

 

このシミュレーションで対象となるポジション(AUD/JPYで85.08より高値のポジション)は、

6.4万通貨あり、見積り損益額(概算):-135万円となりました。

 

損益額として、現状から-135万円はかなり厳しい金額です。しかも、評価損益額、証拠金維持率はたいして変わっていません。

中途半端で、効果はあまりないのでは・・・と判断しました。

私のトラリピでの平均評価損益額(2011~2018)は、約38万円 ですので、135万取り戻すのには3.55年かかります。

 

 

(b)良くないポジションに加え、マイナスが大きいポジションも合わせて決済する。

ここでは、AUD/JPYのポジションとして、トラリピ注文ではない買いポジションのうち、80.00~85.00の間にある1万通貨の買いポジションを決済します。

<トラリピシミュレーションの操作>

操作は、

(a)のシミュレーション処理を行った後に、

「ポジションを決済してみる」を選択し、AUD/JPYの80.00~85.00の間にある1万通貨の買いポジションを決済(買いポジションなので、「売」にして決済する。)

という内容を行っています。

 

結果は、

項目 現状 決済後
評価損益額 -474万円 -155万円
証拠金維持率 333% 561%
レバレッジ(参考) 7.50倍 3.17倍

となりまし。評価損益額のマイナス分、証拠金維持率については(a)よりも高い効果が見込まれそうです。

 

このシミュレーションで対象となるポジション(AUD/JPYで80.00~85.00の間にある1万通貨の買いポジション)は

25.9万通貨ありました。さきほどの85.08より高値の買いポジション6.4万通貨と合わせ、

32.3万通貨になります。見積り損益額(概算):-320万円となりました。

 

見積もられた損益額は、(a)の-135万円の2.37倍の-320万円です。

これは・・・かなりの覚悟がいる金額です。

私のトラリピでの平均評価損益額(2011~2018)は、約38万円 ですので、320万取り戻すのには8.42年かかります。

次を見てみましょう。

 

 

(c)とにかくすべて決済する

AUD/JPYでの買いポジションをすべて決済します。(現在トラリピの設定しているものも含む)

同じように、トラリピシミュレーションで実施しました。

<トラリピシミュレーションの操作>

操作は、

①トラリピシミュレーションで、いったん「全てやり直してみる」を選択。

②「ポジションを決済してみる」を選択し、AUD/JPYの買いポジションを全て決済(買いポジションなので、「売」にして決済する。)

という内容を行っています。

 

結果は、

項目 現状 決済後
評価損益額 -474万円 -89万円
証拠金維持率 333% 1,062%
レバレッジ(参考) 7.50倍 1.07倍

となり、評価損益額、証拠金維持率については、現状や、(a)と比較しても大幅な改善が見込まれそうです。

トラリピとしては、かなり健全な形になりそうです。

 

このシミュレーションで対象となるポジション(AUD/JPYの買いポジション全て)は、

54.6万通貨あり、見積り損益額(概算):-390万円となりました。

 

見積もられた損益額は、(a)の-135万円の2.89倍、(b)の-320万円の1.22倍です。

(b)よりもさらに大きな覚悟が必要です。

効果としては大きいのですが、損益額として、現状から-390万円は、現時点では到底受け入れられる金額ではありません。。ムリです。

私のトラリピでの平均評価損益額(2011~2018)は、約38万円 ですので、390万取り戻すのには10.26年かかります。

 

 

現状を維持し、目標(自分の理想)のポジションになるように近づけていく

では次に、こちらの方向を検討していきましょう。

現状だと、どこまで耐えられるのか

まずは、各通貨ペア単体での為替の動きで考えていきます。

私のポジションでは、買いポジションが多いことから、円安方向に振れて行く分には当面問題がないため、円高方向に振れた場合を想定します。

それぞれについて、証拠金維持率が100%(ロスカット)になるレートを探します。

条件をまとめると以下になります。

  • 円高方向のみ考える
  • 証拠金維持率が100%になるレート、または1995年~2019年の最安値(概算)のうち、高いレートを太線で示す
  • 1995年~2019年の最安値(概算)に達しても証拠金維持率が100%よりも高い場合、ロスカットになるレートの項目は「-」で示す。(ここ20数年での最安値になったとしても問題がないため)
  • 現在発注している注文はそのままにすると仮定
  • USD/JPYは、売りポジションのみなので対象外とする

 

通貨ペア 現在のレート
(記事当時:参考)
ロスカット(100%)になるレート 1995年~2019年
最安値(概算)
証拠金維持率
EUR/JPY 120.743
88.87(2000.10) 319%
AUD/JPY 74.771 65.585
55.02(2008.10) 100%
AUD/USD 0.69133 0.48000(2001.4) 266%
NZD/USD 0.64275 0.37622 0.38530(2000.10) 103%
CAD/JPY 82.265 57.76(1995.4) 236%
TRY/JPY 18.910 15.31(2019.8) 335%

検討の結果、AUD/JPY、NZD/USDの2つの通貨ペアが、ロスカットになる可能性が比較的高いということになりました。

 

しかし、実際の為替では、全ての通貨ペアが動きます。

ここでは、最悪の事態を想定し、保持している全ての通貨ペアが動いた場合を検討します。

すべての通過ペアが同時に、同じように円高方向に向かって動いた場合、証拠金維持率は下の表のようになります。

円高幅 証拠金維持率 備考
1円 286%
3円 206%
5円 127%
6円 100% ロスカット
7円 60% ロスカット

 

当然ですが、保有するすべてのペアが同時に動いていく方が、危険度は増します。

今回の計算では、保有するすべてのペアが同時に円高方面へ6円振れたらロスカットされてしまう、という結果になりました。

 

実際に、すべての通貨ペアが同時に円高に動くことはなく、タイミングは少しずつずれていくことが多いのですが、私がトラリピを実施しているペアでは同じような動きになるものが多いため、今後もチェックしていかなればなりません。

 

このまま耐えていくと仮定すると、証拠金維持率、評価損益はどのように推移するのか

このままポジションを保有しながら耐えていくと仮定し、さらに現状の利益額のまま推移していくと、証拠金維持率、評価損益の額はどのように推移するのかを考えます。

この場合、各通貨ペアがどのように動いていくのかは予想できないので、仮定だらけでの検討になってしまいますが、仮定する内容は以下の通りです。

 

仮定

  • 通貨ペアの為替レートは、ロスカットにならない範囲での動きとし、計算上は固定とする。
  • 現状の利益額は、トラリピでの平均評価損益額(2011~2018)である、約38万円 とする。
  • 別途追加金は入れないとする。

そうすると、単純に474万を38万で割り算し、結果、12.5年となります。

12.5年後に、現在の評価損益額のマイナス分が帳消しになり、プラスマイナスゼロになるということですね。

遠いな。。

 

 

結論

以上の結果より、現時点の方針は、

現状を維持し、目標(自分の理想)のポジションになるように近づけていく。

とさせて頂きます。

あまりお手本とはならない、悪手であることはわかっていますが、この方向で行きます。

-390万円は、現時点ではムリです。

 

また、今までもやっているのですが、

  • 適宜、良くないポジションを決済する
  • 少しずつでも資金投入をする
  • 持ちポジションは、決済すると決めたタイミングできっちり決済する

等をして、良くなる方向に近づけていくことは継続していきます。

また、「証拠金維持率に効果があるのは、資金投入よりも現在の買いポジションの決済(損切り)である」ことも肝に銘じておきたいと思います。

 

まとめ

今回は、評価損益(マイナス)を減らす改善シミュレーションをしてみました。

現時点ではこのような結論としましたが、方向を考えることでいろいろ見えてくることがあり、いい振り返りになりました。(見たくない現実が見えてしまった部分がありましたが・・・)

今後も、ポジションの状況をより良くしていくためのシミュレーションをどんどんしていこうと思います。

 

マネースクエア

 

 

※アイキャッチ画像の写真は、gsibergerinさんによるPixabayからの画像になります。

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